高次脳機能障害とは?
高次脳機能障害とは?
高次脳機能障害は、一酸化炭素中毒とか頭部外傷後などに生じる脳の機能障害のことですけど、注意欠陥多動障害(ADHD)と見誤るような類似性のある障害が現れてきます。ここでは高次脳機能障害とはどのようなものかを分かりやすく解説しました。興味のある方はご一読ください。 m(_ _)m
高次脳機能障害では次のような類の病状が生じてくるようです。
- 記憶障害
- 注意障害
- 遂行機能障害
- 社会的行動障害
注意欠陥障害(ADHD)でも同様の状態が生じますけど、病気の成り立ちは全く異なるものと考えられています。
以下に各病状の概要を示します。
記憶障害
これは側頭葉の障害であるとされています。
- 頻繁に忘れる
- 約束したこと
- 物を置いたところ
- 大切な物をしまったところ
- 聞いたこと
などの状態が見られます。
注意障害
これは前頭葉や頭頂葉の障害で引き起こされると考えられています。
- すべきことに集中できない
- 些細な刺激で注意がそれる
- 集中して作業を遂行できない
- 会話にまとまりがない
- 行動に一貫性がない
- 課題を最後までし終えられない
- 人の話を聞いてメモを取ることができない
- ぼーっとしていることが異常に多い長い
- 呼びかけても気づかない
などの状態となります。
遂行機能障害
これは主に前頭葉の障害であると考えられています。
- 段取りよく作業や行動を行えない
- 周囲の状況変化に対応できない
- 思いつきで判断し行動する
- よくミスする
- 約束の時間を守れない
- 組み合わせた課題や作業は要領よくできない(1つ1つの機能に問題がない)
- 話す
- 書く
- 聞く
- 計算する
などの状態が見られます。
社会的行動障害
これは前頭葉と側頭葉の障害によって生じると考えられています。
- 直ぐ切れる
- 暴力的
- 子どもじみた行動
- 無感情無関心
- 急に泣く怒る
- したいことや欲しいものを我慢できない
- 食べたいものを食べ続ける
- 先のことを考えずに欲しいものを買い続ける
- 状況を配慮せずしたいことをする
などの状態となります。
私見
以上の症状を見てみると、これは注意欠陥多動障害(ADHD)ときわめて似た症状であるということに気づきます。ともに脳機能の障害であることには変わりはないのですけど、ADHDに効果のあるお薬が高次脳機能障害に有効であるとのお話は聞いたことがないので、原因や機能障害メカニズムは異なるものなのでしょうね。なお、ADHDの方が社会的機能の障害度が低い印象はあります。
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